会社員FPと独立系FP、結局どっちが安定して稼げる?

金融教育の会社を経営するワンクエスト代表の井 章弥です。
今回は「会社員FPと独立系FP、結局どっちが安定して稼げる?」というテーマで解説していきます。
ファイナンシャルプランナー(以下、FP)は、家計や保険、資産運用、老後資金、相続など、人生に関わるお金の相談に応じる「お金の専門家」です。近年では、資格取得者の数も増え、FPの働き方も多様化してきました。
その中で、特に注目されているのが「会社員FP」と「独立系FP」の二つの働き方。収入の仕組みや仕事のスタイルは大きく異なります。
ここからは、FP歴10年の僕の経験をもとに、それぞれの働き方の特徴や収入の実態をお伝えいたします。
会社員FPと独立系FPの違いとは?
同じ「ファイナンシャルプランナー」という肩書きでも、会社員として働くか、独立して働くかで、その仕事内容・報酬・働き方には大きな違いがあります。この章では、それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
【会社員FP】企業に正社員として勤める
会社員FPは、保険会社、銀行、証券会社、あるいは住宅メーカーや不動産会社などの企業に所属して、正社員として働くスタイルです。
▼特徴
・毎月決まった給与が支給される
・基本給+賞与(ボーナス)という給与体系が一般的
・勤務年数や評価に応じて昇給もある
・営業や業務の一部が分業されていてFP本人は「相談対応」に集中できる
【独立系FP】フリーランスとして活動
一方の独立系FPは特定の企業に属さず、個人事業主や法人として活動するスタイルです。完全に自分の裁量で仕事を進めていくため、自由度が高い反面、自己責任の部分も多くなります。
▼特徴
・報酬は完全歩合制が基本
・相談料、金融商品の販売手数料、講演、執筆など多岐にわたる収入源を持てる
・自分で集客を行うか提携先を作っていく必要がある
・働く時間と場所に縛られない
月20〜30万円の安定を狙うなら会社員FP
FPとして働くうえで「毎月安定した収入が欲しい」「いきなり本業としてキャリアを歩みたい」と考える方には会社員FPという働き方が非常に向いています。この章では、その理由を具体的に解説していきます。
集客は会社がやってくれることが多い
会社員FPの大きな強みのひとつが、「自分で営業をしなくても仕事が回ってくる」という点です。
多くの場合、勤務先の企業がすでに持っている顧客基盤(例:保険会社なら契約者など)を活用して、見込み客を紹介してもらえます。そのため、FP本人が集客で悩むことは少なくなります。
これは集客に苦手意識がある人や、FPの仕事に集中したい人にとっては大きなメリットです。
ただし、やりがいを感じにくいことも...
一方で、やりがいの面では物足りなさを感じる人も少なくありません。
▼提案できる商品が限られる
所属している会社が扱う商品しか提案できないため、本当にお客様のためになる選択肢を自由に出せない場面もあります。
▼成果が数字で評価されにくい
給与が固定である分「どれだけ頑張っても報酬が変わらない」と感じることもあります。
▼自分の名前で仕事ができない
顧客からの信頼も“会社の看板”による部分が大きく「自分自身のブランドで勝負したい」と考える人には物足りなさが残るかもしれません。
そんなに稼ぐ必要がない人には向いている
家族との時間を大切にしたい。仕事はほどほどにして趣味も楽しみたい。副業ではなく安定した職を望んでいる。そんな方にとって会社員FPは“ちょうどいい働き方”とも言えます。
・ノルマはあるが、過度なプレッシャーは少ない
・ワークライフバランスが取りやすい
・資格手当や研修制度などのサポートも充実していることが多い
特に、子育て中の女性には人気が高い働き方です。
月30万円以上を目指すなら独立系FP
「もっと収入を増やしたい」「自分の力で勝負したい」「会社に縛られずに自由に働きたい」そんな思いを持つ人にとって、独立系FPという選択肢は非常に魅力的です。
ここでは、独立系FPとして稼ぐ仕組みと、その安定性について詳しく見ていきましょう。
自分の頑張り次第で報酬は青天井
独立系FPは、報酬の上限がありません。相談料、顧問契約、保険・証券などの販売手数料、セミナー・執筆など、収入源は多岐にわたります。自分のスキルとマーケティング力を活かすことで、月収30万円どころか、100万円以上稼ぐことも可能です。
詳しくは「独立系FPの年収はいくら?稼げるの?」で解説していますので、ご覧ください。
一度稼げるようになれば、高い水準で安定しやすい
独立してすぐの時期は不安定になりがちですが、一度信頼できる顧客層ができると、安定して高い報酬を得られるようになります。特に、リピーターや紹介が増えると、広告費や集客の手間も少なくなり、効率よく売上を伸ばすことができます。
会社員の安定収入を保ちながら始められる
独立系FPの良いところは「いきなり全てを辞めなくてもいい」という点。副業としてスタートし、少しずつ顧客を増やしていき、収入が安定してから本格的に独立するというルートが可能です。
この“スモールスタート”のアプローチは、今の時代に非常に合っています。
・平日は会社員、週末に相談業務
・ブログやSNSで情報発信し、見込み客を育成
・収入が月30万円を超えるラインで独立
会社員で培った経験や人脈も活かせるため、リスクを最小限にしながらキャリアチェンジができます。
詳しくは「独立系FPは副業から始められる?」で解説していますので、ご覧ください。
いかがでしたか?
僕がFPとして10年間活動してきた経験をもとに『会社員FPと独立系FP、結局どっちが安定して稼げる?』について解説してみました。働き方の正解は人それぞれ。自分のライフステージや性格に合わせて選ぶのが良いと思います。もし、独立系FPの働き方について興味の湧いた方は、ぜひ他の記事もご覧になってみてください。
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