独立系FPの1番の「存在価値」は何か?

未経験から独立系FP(ファイナンシャルプランナー)を育成するワンクエスト代表の井 章弥です。
いつもは独立系FPで成功するためのノウハウを書いていますが、今回は僕が考える「独立系FPの価値」についてお伝えします。
僕が10年前に独立系FPの仕事を始めた頃と比べて、求められる役割は大きく変化しました。金融教育の普及や、今後さらに進化するAIの影響もその要因です。
そのあたりを、僕の実体験や未来予測も織り交ぜながらお伝えしていきます。
顧客の資産を最大化すること?
独立系FPの価値について周囲に尋ねると、よくあがる答えの一つが「顧客資産の最大化」です。
顧客資産の増大に貢献しようとする姿勢は素晴らしいですが、顧客がそれを1番に求めているケースは少ないです。
資産の最大化には運の要素も大きく、今後どの投資先が最適かなどは「神のみぞ知る」領域です。
S&P500を推す情報発信者も多いですが、それは過去の実績に基づいた話であり、リターンだけを比較すればビットコインの方が上回っているわけです。
また、株価を毎日チェックする証券マンやIFAでも予想を外しまくっているのが現実なので、投資である程度の成果を出すことは可能でも「資産の最大化」を競う領域において、独立系FPが最大の価値を発揮するとは思いません。
そもそも、AIの進化によって、10年後には「資産の最大化」そのものが人間の介在しにくい領域になっていくと感じています。
顧客に金融リテラシーを身に着けてもらうこと?
これは僕も独立系FPをはじめた10年前に思っていたことです。
自分がお金の勉強をして人生が変わったので、顧客にもお金の勉強をしてもらいたいと思っていました。
実際に、保険の見直しをする時には「ソルベンシーマージン比率」まで話し、はじめての投資をサポートする時には「シャープレシオ」まで話していました。
でも現実には、お金の知識に強い関心を持つ人はごくわずかです。
独立系FPが金融を好んでいても、顧客はあまり興味を示さず、温度差を感じることは少なくありません。というか、金融が好きな顧客は自分で保険も投資も選んでいるので、独立系FPに相談をしません。
お金も「餅は餅屋」の時代
10年前は投資人口が少なかった日本では、今では投資が当たり前の時代になりました。
①「自分で勉強をして投資をしていきたい人」
②「プロに資産管理を任せたい人」
と大きく2つに分かれたように感じます。
すべての日本人を①にしようとする必要はありません。食事は好きだけど料理はプロに任せたい人がいるように、資産は増やしたいけどプロに任せたいという人が大勢いるのです。
なので、独立系FPは①ではなく②の人たちへの支援に注力すべきです。
②の人たちはお金の勉強をしたいわけではないので、無理に金融リテラシーを高めさせようとする必要はありません。
独立系FPの1番の存在価値
それは「顧客をお金の悩みから解放すること」です。
プロに資産管理を任せたい人に「この人に任せておけば大丈夫」と思ってもらい、専門知識を活かして資産管理を代行してあげるのが独立系FPの仕事です。
僕自身、10年間で数百名の顧客ができましたが、「安心感」を評価していただけることが多いです。
この「安心感」がなければ、どれだけ完璧な資産管理をしていても、顧客から「お金の悩み」は消えません。
顧客の理想の人生を引き出し、実現できるマネープランを立て、目標達成に向けた行動を継続できるよう伴走する。
そうすることで、顧客のお金の悩みを解放することができます。これが独立系FPの1番の存在価値です。
そして、存在価値を発揮していくためには、あらゆる知識とスキルが求められます。
❶金融知識
❷論理的思考力
❸ビジネススキル
❹人間力
資格や金融知識さえあれば独立系FPとして活躍できると思っている人が稼げないのは、❷❸❹が欠けているからです。
本当に顧客に貢献したいと考えている人は、しっかりと自分を磨いていきましょう。そんなに難しい話ではありません。
時代の変化に合わせていく
僕も独立系FPビジネスを10年間続けていくなかで、時代に合わせて事業内容を変えていきました。やることは変わっていくけれど「お金を通じて人々を豊かにしていきたい」という想いは変わっていません。
現在、10年連続で成長することができていますが、まだまだ一緒に独立系FPビジネスを盛り上げていける仲間を募集中です。少しでも、独立系FPに興味のある方はぜひ他の記事もご覧ください。
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