独立系FPの年収はいくら?年収1000万円も狙える働き方とは

未経験から独立系FP(ファイナンシャルプランナー)を育成するワンクエスト代表の井 章弥です。
僕はこれまで10年以上にわたって、独立系FPとして活動してきました。その中で感じているのは、この仕事にはまだまだ大きな可能性があるということです。
収入の上限はなく、提供できる価値の大きさが収入を左右します。
この記事では、独立系FPがどれくらいの年収を目指せるのか、どんな仕組みで稼げるのかを、僕自身や一緒に学んできた仲間たちの実例をもとにお伝えします。
これから副業で始めたい方や、独立を考えている方にとって、現実的なヒントになる内容をお届けしますので、ぜひ最後までご覧ください。
独立系FPの平均年収と稼げる仕組み
独立系FPの平均年収は400万円から600万円程度と言われています。
これはあくまで「平均」であり、活動の仕方やスキルによって収入には大きな差があります。実際に僕の周りでは、年収300万円台で伸び悩んでいる人もいれば、1000万円を超える人もいます。この差が生まれる背景には「どうやって収入を得ているか」という仕組みの違いがあります。
独立系FPの収入源にはいくつかの種類があります。代表的なのは次のとおりです。
①相談者の相談内容に回答してお金を貰う(時間給)
②相談者にマネープラン表を納品してお金を貰う
③具体的な商品をご提案して企業からお金を貰う
④信頼できる提携先をお繋ぎして紹介料を貰う
⑤お金に関するスクールを販売してお金を貰う
これらの一つに頼るのではなく、いくつかを組み合わせて収入源を広げていくことが安定した収入につながります。
たとえば僕の場合も、当初は①の時間給だけで収入を得ようとしましたが限界を感じました。②〜⑤をうまく組み合わせたことで、収入が高水準で安定するようになりました。
つまり、独立系FPは自分の考え方や強みに合わせて、柔軟に収入の仕組みを組み立てられる職業です。その自由度の高さは独立系FPの仕事の魅力の1つです。
年収1,000万円超えも可能な理由
独立系FPは、働き方と仕組みを工夫すれば年収1,000万円を超えることができます。この話をすると驚かれることが多いですが、実際に僕の周りには年収1,000万円を超えている人が何人もいます。
その理由は、独立系FPの仕事は紹介が生まれやすいからです。
お金のことは多くの人にとって、家族にも話しにくい繊細なテーマです。だからこそ、信頼できる人が「この人に相談してよかった」と感じたとき、その声はとても強い影響力を持ちます。実際に「友人に聞いて」「職場の同僚に教えてもらって」という形で相談に来る方はとても多いです。
紹介の良いところは、すでに一定の信頼がある状態で関係が始まることです。初対面でも緊張感が少なく、話がスムーズに進みます。そしてその人が満足すれば、また次の紹介へとつながっていきます。この紹介の連鎖が生まれると、特別な営業をしなくても自然に相談が集まるようになります。
僕自身も、最初の数件は知人からの紹介でしたが、そこから紹介の輪が広がり、気がつけば相談が途切れない状態が続いていました。この仕組みができてからは、労働時間に対して稼げる金額も上がっていきました。
年収を左右する3つの要因(集客力・単価・ビジネスモデル)
独立系FPとしての年収は「集客力」「単価」「ビジネスモデル」の3つの要因によって大きく左右されます。
【集客力】
どれだけ良いサービスを持っていても、知ってもらえなければ意味がありません。集客の鍵は「SNSの活用」です。
今は人に会う前にネットで情報を探す時代です。発信しなければ、存在しないも同然です。僕も最初はSNS発信が苦手でしたが、今ではInstagramで集客することができています。
【単価】
たとえば、富裕層からの相談では、資産運用の規模が大きく、不動産や相続の話になることもあります。
法人の経営者からは、事業承継や退職金、福利厚生の仕組みづくりの相談が来ることがあります。こうした相談は、扱う金額や責任が大きいため、自然と成果報酬や契約金額も高くなります。
【ビジネスモデル】
単発の相談ばかりだと、常に新しい依頼を探し続けなければなりません。この課題を乗り越えるためには、先ほども記載した「収益源の掛け算」が重要です。
ひとつの相談が終わっても次の収益が生まれる仕組みを築くと、LTV(顧客生涯価値)は何倍にも伸びます。
副業FP・フリーランスFP・法人化FPの収入イメージ
独立系FPとしての収入は、働き方によって大きく異なります。
同じ「FP」として活動していても、副業として行うのか、フリーランスで本業にするのか、それとも法人化して仕組みを整えるのかによって、目指せる収入の幅が変わってきます。
僕の経験や、周りの仲間たちの事例を踏まえて、それぞれの働き方と収入のイメージをご紹介します。
副業FP
会社員としての本業を持ちながら活動するスタイルで、リスクが少ないのが特徴です。
収入の目安は月に5万円から20万円ほど。対応できる相談の数は限られますが、自分の経験を積むにはちょうど良いフェーズです。副業からスタートして、自信と実績をつけてから独立した人も多くいます。
フリーランスFP
本業としてFPに専念するスタイルで、活動量も自由度も高くなります。
収入は月に20万円から100万円が目安です。収入が安定しない人も多くいるため、集客の仕組みづくりを意識して活動することが大切です。僕自身も、この時期に発信や紹介の仕組みを本格的に整えました。
法人化FP
個人では対応が難しくなった業務を、仕組みとチームで支える体制に移行する段階です。
収入は月に100万円を超えることも珍しくありません。講座運営や法人契約など、ビジネスの規模が大きくなることで、一人では到達できない売上を実現できます。法人化することで信用が増し、大手企業との連携が生まれるケースもあります。
独立1年目でやるべきこと
独立系FPとして活動を始めた1年目は、準備と試行錯誤の期間です。この時期にやるべきことは大きく3つあります。
誰にどんな価値を届けるのかを明確にすること
全員をターゲットにすることは逆に非効率です。
自分の経験や強みから「この人の力になりたい」と思えるターゲット像を明確にすることが、サービス設計や発信の軸になります。
発信の習慣をつくること
ブログやSNSを通じて、活動の様子や考え方を伝えることが信頼につながります。
最初は読者が少なくても心配はいりません。継続するうちに、必ず共感してくれる人が現れます。
数をこなすこと
まずは1人でも多くの相談を受け、経験を積むことが大切です。
僕も1年目はとにかく話を聞いて、何が求められているのかを体感的に学びました。この時期に積んだ体験が、後の提案力や信頼構築につながっていきます。
初年度から年収500万円も狙える
1年目は苦戦すると思う人も多いですが、意外と稼ぎやすい時期でもあります。
それは身近な家族や友人からの相談が多くなるからです。僕自身も、副業FPとしての初年度の売上は500万円くらいでした。周りの独立系FP仲間でも同じくらいの人が何人かいます。
稼げないFPとの違いとは?
同じように独立系FPとして活動していても、稼げる人と稼げない人には明確な違いがあります。
稼げない人の原因のひとつは「自分を安く見せてしまっている」ことです。例えば「お金の相談でお金をもらうのは申し訳ない」と考えていると、相手にもその遠慮が伝わります。その結果、価値を感じてもらいにくくなります。稼げている人は、自分の知識や時間に自信を持ち、「この人に相談してよかった」と思ってもらえるよう工夫を重ねています。
また、「関係構築を軽視している」ことも大きな要因です。稼げない人ほど、話を聞くよりも話そうとしてしまいます。FPの仕事は、相手の話を引き出すことが何よりも大事です。表面的な数字や知識を伝えるだけでは、信頼関係は築けません。僕が関わってきた中で結果を出している人は、みな例外なく信頼関係を重要視しています。
いかがでしたか?
独立系FPは、自分の働き方と仕組み次第で年収1000万円も現実的に狙える仕事です。僕自身も、未経験からスタートし、発信や仕組みづくりを重ねることで、着実に収入を伸ばしてきました。
この記事で紹介したように、独立系FPとして収入を築くには、「紹介の連鎖」「信頼に基づく集客」「顧客に応じた単価設計」「収益源の多角化」「継続的な仕組みづくり」が重要な要素です。特に「信頼される人になること」がすべての土台です。
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