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独立系FP(お金の先生)という生き方

FP技能士の資格を活かせる仕事を4つ解説!転職のメリット・デメリットは?

未経験から独立系FP(ファイナンシャルプランナー)を育成するワンクエスト代表の井 章弥です。

「FP資格を取ったけれど、どんな仕事に活かせるのかわからない」という声をよく聞きます。僕の元にも、こうした相談は日常的に届きます。

僕自身も、20代前半でFP技能士の資格を取ったあとに、様々なキャリアを考えました。

このブログでは、FP業界を10年間見てきた僕の経験をもとに、FP資格を活かせる仕事の具体例を4つ紹介します

FP技能士の資格を取っている方には役立つ内容となっていますので、ぜひ最後までお付き合いください。

保険営業マン

おそらく、FP資格を取った人向けの求人の中で、最も多いのが「保険外交員(保険営業マン)」のお仕事だと思います。

やりがい

保険営業の1番のやりがいはお客様の「お金の安心」をつくる仕事だという点です。

実際に、小さな子どもがいるご家庭に必要な保障を提案し「これで心配が減りました」と感謝された話はよく耳にします。

また、保険は一度加入したら終わりではなく、生活環境が変わるたびに見直しが必要になります。そのたびに相談をもらえる関係が築ければ、長く頼りにされる存在になれます。

信頼が生まれると、保険だけでなく家計や教育費、老後の資金など幅広い相談を受けるようになります。最初は保険の話だったのが、やがて人生設計の全体に関わるようになるのです。

そして、努力が成果(収入)に繋がりやすいのも特徴です。顧客を豊かにできている実感を持ちながら、収入が上がっていくほど幸せなことはありません。

大変なところ

一方で、保険営業には大変な面はあります。

毎月の目標が設定され、結果が出なければ評価が下がります。そのため、精神的なプレッシャーは少なくありません。

また、提案できる保険商品が限られていることもあり「本当にベストな提案ができているのか?」という疑問を感じる人もいます。

さらに、友人や知人に声をかけるスタイルが中心になると、人間関係に気を遣う場面も出てきます。断られることが続き、気持ちが折れてしまう人もよく見かけます。

保険営業は年収1,000万円以上も狙える夢のある仕事ではある一方で、離職率の高い職業でもあります。

不動産仲介エージェント

不動産仲介の仕事も、FP資格を活かせる分野の一つです。具体的には「お部屋探し」や「マイホーム購入(売却)」のサポートを行います。

住宅や街が好きな人にはおすすめの働き方です。

やりがい

不動産仲介のやりがいは、お客様の人生の節目に深く関われる点にあります。

たとえば、住宅購入は「家族の将来を大きく左右する決断」です。そこで一緒に悩み、最善の選択を導く過程には、大きな責任と達成感があります。

僕の友人である不動産仲介エージェントは、住宅購入が不安そうなお客様に対して、将来のライフプランを一緒に見直し、無理のない住宅ローン計画を提案しました。

その結果、安心して家を購入できたと感謝され、その一言が今でも忘れられないと話してくれました。

FP技能士の資格取得で学んだように、住宅だけでなく、税金・相続・資産形成といった範囲までサポートできると、FPとしての価値もさらに高まります。

大変なところ

不動産の仲介は知識のアップデートを常に求められます

物件や住宅ローンに関する知識はもちろん、登記や税制などの知識も常に学び続ける必要があります。

さらに、忙しい時期は土日が中心となり、平日休みの生活になります。お客様の都合に合わせることが多く、時間の使い方に柔軟さが求められます。

また、マイホーム購入の場合は成約に至るまでの道のりが長く、途中で話が流れてしまうことも少なくありません。高額な取引を扱うからこそ、少しずつ信頼を勝ち得ていく姿勢が大切です。

税理士(会計)事務所

税理士事務所や会計事務所で働くことも、FP資格を活かす有力な道のひとつです。フリーランスや経営者のお金の流れを見える化し、財務面を支える役割を担います。

やりがい

この仕事のやり甲斐は、経営の根幹に関わることができる点にあります。

実際に売上・利益・資金繰りといった数字から経営の課題を見抜き、改善のアドバイスを行うこともあります。

また、経営者と直接やりとりができるというのも魅力です。「世の中を変える経営者を応援したい!」という気持ちをお持ちの方や「いつか起業したい!」と思っている方には良い経験になるでしょう。

大変なところ

業務には専門的な知識が多く求められます。法律や税制の変更が頻繁にあるため、常に情報を更新しておく必要があります。

年末調整や確定申告などの繁忙期には、業務量も一気に増えます。期限に追われる働き方になりやすく、ミスが許されない緊張感もあります

また、最初のうちは事務的な作業が中心になりやすく、お客様との関係づくりを任されるには時間がかかることもあります。

お客様との直接的なやり取りが増えていくと、やり甲斐を感じやすいですが、それまでは地道な積み重ねが必要です。

【独立系FP】という働き方

最後に、僕もFP技能士の資格を活かしてはじめた【独立系FP】という選択肢をご紹介します。

これまで紹介してきた「保険営業」「不動産仲介」「税理士事務所」のような各分野を学びながら、お客様に最適な選択肢を提案できる働き方です。FP技能士の資格取得で学んだ内容を最も活かしやすい仕事です。

すべてを取り扱える仕事

独立系FPは、保険、不動産、税金、年金、家計、資産形成など、お金に関するあらゆるテーマを扱います。

たとえば、住宅購入を考えているお客様に対しては、物件選びだけでなく、ローンの組み方や税金対策、将来の資金計画までを一緒に考えます。

一つの分野だけにとらわれず、全体を見渡してバランスよく提案できることが、この仕事の最大の強みです。

僕自身、最初は保険の見直しから関係が始まったけれど、次第に住宅購入や資産運用まで任されるようになった方が数多くいます。

このように、顧客と長期的な信頼関係を築けることが独立系FPの魅力です。

独立系FPは、特定の商品の販売を目的にしていないため、お客様の利益を第一に考えることができます。これは他の業種では得られない充実感があります。

専門分野を決めるのも良い

独立系FPとして、金融の各分野を一通り学び終えた後に、得意な分野を専門にしていくのもアリです。

実際に、僕が運営する独立系FP養成スクールを卒業し、不動産仲介の会社を立ち上げた方や、IFA(投資アドバイザー)として活躍している方もいます。

まずは幅広い金融知識を身につけてから専門分野を決めることで、キャリア選択の失敗を防ぐこともできます。

いかがでしたか?

FP資格は、取っただけでは終わりではなく、どう活かすかで人生が大きく変わります

保険営業、不動産仲介、税理士事務所など、それぞれの仕事にはやり甲斐もあれば、特有の難しさもあります。

もし独立系FPに興味のある方は、ぜひ他の記事もご覧になってみてください。

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