独立系FPとして開業するためのチェックリスト

未経験から独立系FP(ファイナンシャルプランナー)を育成するワンクエスト代表の井 章弥です。
このブログでは、これから独立系FPとして開業を目指す方へ、現場で体感してきたリアルな準備・運営のポイントをお伝えします。
FPとしての理想や夢はもちろん大切ですが、「事業」として継続していくためには現実的な準備が不可欠です。
独立開業前に押さえておくべきチェックリストを中心に、開業後のリアルや、長く続けるために必要な考え方を共有していきます。
「自分にもできるだろうか?」
「営業が苦手だけど大丈夫?」
そんな悩みを抱えている方にこそ、読んでいただきたい内容です。
① FP資格の取得
FP技能士の資格はいま最も人気のある資格です。独立系FPの活動をするうえで、必須ではないですが、持っていた方がビジネスを展開しやすいでしょう。
なぜなら、「信頼性」に繋がるからです。資格でその人の技量が測れるかといえば、微妙なところではありますが、信頼性に繋がる手段は持っておくに越したことはありません。
僕自身、独立系FPを始めたばかりの頃は友人たちに「FP資格は持ってるの?」とよく聞かれました。その時に持っていないと答えると安心感の欠如に繋がりかねません。
独立系FPのビジネスを始める前か、始めた後すぐに取得を検討しましょう。
詳しくは『独立系FPにFP資格は必要なの?』をご覧ください。
● 実務経験の重み
特にFP1級やCFPでは、実務経験が資格取得の要件になります。「実務経験」とは、保険代理店や金融機関、または他のFPの下で働いた経験も含まれる場合があります。経験の有無は、顧客への説得力にも直結します。
② ターゲットを決める
老若男女かかわらず、お金の悩みを抱えていますが、ターゲットを絞った方がビジネスは上手くいきます。
まずは「30代男性の会社員」のようにターゲットを絞り、慣れてきたら年齢や性別や職種を広げていきましょう。
ターゲット(ペルソナ)は具体的であるほど望ましいです。
例)35歳の会社員。妻と子ども2人。マイホーム購入を検討中で、住宅ローンや教育費に不安を感じている。投資にも興味はあるが、踏み出せない。
このように具体的に描くことで、SNS発信などのマーケティング戦略も立てやすくなります。
③ マーケティングを考える
設定したターゲットをもとにマーケティング戦略を考えます。
どれだけ金融知識に自信があってもマーケティングの知識がなければ、ビジネスはうまくいきません。
FP業界には顧客紹介のサービスがあったり、勤めている会社が集客してくれる場合もありますが、自分でもある程度は集客ができる状態を目指すのがおすすめです。
なぜなら、顧客紹介サービスは利用するのに高額な料金がかかったり、会社が集客してくれる案件は報酬が小さくなるからです。
独立系FPとして年収が200~300万円でいいのであれば、自分の集客力は0でも良いかもしれません。しかし、独立系FP自身がしっかりとお金を稼いで、理想の人生を歩んでいなければ、顧客に自信を持って話すことができません。
マーケティングスキルは徐々に身につけていきましょう。
おすすめの集客手段はオンラインとオフラインのハイブリッドです。僕の周りの独立系FPで集客が上手くいっている人はSNSを上手く活用しています。
詳しく知りたい方は『独立系FPの集客を成功させる方法』をご覧ください。
④ サービス内容を考える
独立系FPのマネタイズ手段はたくさんあります。
- 相談者の相談内容に回答してお金を貰う(時間給)
- 相談者にマネープラン表を納品してお金を貰う
- 具体的な商品をご提案して企業からお金を貰う
- 信頼できる提携先をお繋ぎして紹介料を貰う
- お金に関するスクールを販売してお金を貰う
「自分のやりたいこと」や「ターゲット」に合わせてサービス内容を考えましょう。
例)
●SNS発信を通じて、一般的な所得の人に価値を届けたい人 → 4,5
●オフラインも大切にして、身近な人に価値を届けたい人 → 2,3,4
手段はいくらでもあります。やりがいの感じられるサービスを考えましょう。
詳しくは『独立系FPの収入源(稼ぎ方)って何?』で解説しています。
⑤ 提携先を開拓する
独立系FPは、金融における各専門家と繋がっておくことが重要です。
なぜなら、お金の悩みを聞く中で、専門家にしか力になれないことがあるからです。税金の計算は税理士さんしかできませんし、保険や不動産の契約業務にも資格が必要です。
独立系FP自身が貢献できる範囲を広げていく戦略もありですが、まずは専門家とタッグを組んで顧客に貢献していきましょう。そのうえで、自分が専門領域を広げていくかを決めれば良いと思います。
とはいえ、信頼できる専門家を見つけるのは苦労します。特に、金融の世界は信頼(信用)で成り立っている世界なので、提携先の専門家を間違えると、自分のビジネスにも大ダメージがあります。
先輩FPから紹介してもらったり、価値観に共感できるSNS発信者の専門家を見つけましょう。
いかがでしたか?
独立系FPとして開業するうえで、事前に考えておくべき項目をご紹介しました。焦らずに1つずつ消化していきましょう。もし独立系FPに興味のある方は、ぜひ他の記事もご覧になってみてください。
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